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ロジカルシンキング基礎LESSON1 

ロジカルシンキング基礎 LESSON1 ~ロジカルシンキングとは?~

「どうして伝わらないんだろう?」会議で意見が空回りしたり、企画書が突き返されたり…。そんな悩みはセンスではなく、思考整理術=ロジカルシンキングで解決できます。頭をクリアにし、相手に届く形に整えれば成果は大きく変わるのです。本記事では具体的な方法とメリットを解説します。

思考法著者: 人事部 A.M

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【この記事で学べること】

この記事では、主に以下の内容について学ぶことができます。

  1. ロジカルシンキングの基礎概念
    ・ロジカルシンキングとは?
    ・なぜビジネスにおいてロジカルシンキングが必要なのか?
    ・現代においてロジカルシンキングの重要性が高まる理由

  2. 本講座の説明
    ・本研修の全体像


1.ロジカルシンキングとは?

まず、そもそもロジカルシンキングとは何なのでしょうか?言葉で明確に説明できる方は意外と少ないかもしれません。

ロジカルシンキングとは、「物事の論理的な繋がりを構造的に捉えながら全体を理解する思考法」を指します。

この定義をもう少し深く掘り下げてみましょう。

◆「構造的に捉える」ということ
私たちが日常的に触れる情報は、一見するとバラバラで無関係に見えることがあります。しかし、ロジカルシンキングでは、これらの「複数の情報をバラバラの情報として捉えるのではなく、構造化してそれぞれの繋がりを整理」することを目指します。

例えば、ある製品の売上が低迷しているという情報があったとします。この情報一つだけでは、「売上が悪い」という事実しか分かりません。

しかし、ロジカルシンキングを用いると、「なぜ売上が悪いのか」という問いに対し、その原因が「製品の品質問題」「競合製品の台頭」「営業戦略の不備」「市場ニーズの変化」など、複数の要素に分解され、それぞれの要素がどのように関連し合っているかを明確にしていきます。

これは、複雑な機械を部品一つ一つに分解し、それぞれの部品がどのように機能し、全体の中でどのような役割を担っているかを理解する作業に似ています。情報や問題を要素に分解し、それらの因果関係や包含関係、並列関係などを明らかにして、思考の地図を作成するようなイメージです。

このプロセスにより、混沌とした情報の海の中から、秩序だった関連性を見つけ出すことができるのです。

◆「全体を理解する」ということ
構造的に情報を整理する目的は、最終的に「物事の本質を捉えていく」ためです。

個別の情報や要素の繋がりを理解するだけでなく、それらが織りなす全体像や、その背景にある根本的なメカニズム、真の目的までをも把握することが「全体を理解する」ということになります。

例えば、先ほどの売上低迷の例で言えば、個別の原因が分かったとしても、それが企業の長期的な戦略や市場全体の動向の中でどのような意味を持つのか、という大きな視点での理解がなければ、根本的な解決には繋がりません。ロジカルシンキングは、ミクロな視点とマクロな視点を往復しながら、問題の全体像と本質を見極める力を養います。

この思考法は、一見すると「少し面倒だな」とか「難しいな」という印象を持つ方も少なくないかもしれません。

しかし、その効果は計り知れず、ビジネスの現場では「非常に重要」とよく言われるのです。次章では、その具体的な重要性について掘り下げていきます。

2.なぜビジネスにおいてロジカルシンキングが必要なのか?

ロジカルシンキングは、職種や役職を問わず、「ビジネスの現場におけるすべてのスキルのベース」となっている非常に重要な思考法です。

この思考法が定着することで、個人から組織全体に至るまで、様々なレベルでポジティブな変化が生まれます。

2-1. すべてのビジネススキルのベースとなる4つの理由

ロジカルシンキングが身につくことで、具体的に以下のようなメリットを享受できます。

1.自分の頭の中を整理できる
私たちの思考は、往々にして曖昧で、様々な情報や感情が入り混じっています。ロジカルシンキングは、この複雑な頭の中を「構造化」し、「可視化」する手助けをします。

これにより、漠然とした考えが明確になり、自分が何を考えているのか、何が重要なのかを客観的に把握できるようになります。思考が整理されることで、情報過多の状況でも冷静に判断を下し、最適な意思決定へと繋げることが可能になります。

2.チームで共通理解を作れる
ビジネスシーンでは、チームメンバーや関係者との円滑なコミュニケーションが不可欠です。ロジカルシンキングが定着していれば、自分の意見や提案を筋道立てて明確に伝えることができるため、相手に誤解なく正確に意図が伝わります。

これにより、認識のズレが減り、チーム内で同じ認識や目標を共有しやすくなります。結果として、建設的な議論が促進され、意思決定のスピードアップやプロジェクトの円滑な進行に大きく貢献します。

3.相手に納得してもらえる
ビジネスにおいては、顧客への提案、上司への報告、他部署との交渉など、相手に「納得してもらう」場面が数多くあります。ロジカルシンキングは、結論に至るまでの根拠や論理的な繋がりを明確に示すことを可能にします。

これにより、あなたの発言や提案は、感情や憶測ではなく、客観的な事実に基づいたものとして受け止められ、説得力が格段に向上します。相手が納得することで、信頼関係が構築され、スムーズな合意形成やビジネスチャンスの獲得に繋がります。

4.問題を解決できる
ビジネスは、常に様々な問題の連続です。ロジカルシンキングは、問題解決のプロセスにおいて、その真価を発揮します。問題の根本原因を論理的に分析し、真に解決すべき課題を特定する能力を高めます。

また、複数の解決策を比較検討し、それぞれのメリット・デメリットを評価することで、最も効果的で実現可能な解決策を導き出す手助けとなります。

さらに、施策の効果を論理的に検証し、必要に応じて改善策を講じることで、持続的な問題解決に貢献します。

2-2.現代社会におけるロジカルシンキングの重要性の増大

現代は、ロジカルシンキングの重要性が「ますますを増してい」る時代です。その背景には、情報環境とビジネス環境の劇的な変化があります。

1.情報過多の時代と複雑化・多様化する問題

インターネットの普及などによって情報が膨大化:スマートフォン一つで世界中の情報にアクセスできる現代において、私たちは文字通り「情報の大洪水」の中にいます。ニュース、SNS、専門記事、顧客データなど、その量は圧倒的です。

時代変化の激しさ:
技術革新(AI、IoTなど)のスピードは加速し、グローバル化は進展し、市場のニーズも目まぐるしく変化しています。予期せぬパンデミックや地政学的リスクなども、ビジネス環境に大きな影響を与えます。

このような背景から、ビジネス上の問題は以前にも増して「複雑化、多様化」しています。単一の原因で説明できるシンプルな問題は少なく、複数の要素が絡み合い、相互に影響し合う複雑な構造を持つことがほとんどです。

2.感覚だけに頼る思考の危険性

このような複雑な現代において、「論理的に整理をせず、感覚だけに頼ってしまうと」、ビジネスは多くのリスクに直面します。

膨大な情報に溺れて問題の本質を見誤ってしまう:
情報量が多すぎると、どれが本当に重要な情報なのか、どれがノイズなのかを見極めることが難しくなります。表面的な情報や目立つ情報に惑わされ、問題の根本原因や全体像を見失ってしまう危険性があります。

例えば、売上低迷の要因を「製品デザインが古いから」と感覚的に判断し、デザイン刷新に多大なコストをかけても、実は市場ニーズそのものが変化していた、というようなケースがこれに当たります。

物事の優先度を的確に判断できなくなってしまう:
多くの情報や課題が目の前にある中で、限られたリソース(時間、人材、予算)をどこに投入すべきか、何から着手すべきかを明確に判断できなくなります。

結果として、緊急ではないが重要な課題が後回しになったり、効果の薄い施策にリソースを浪費したりすることに繋がります。

考える施策が場当たり的なものになってしまう:
論理的な分析に基づかない施策は、一時的な対応に終始しやすく、一貫性や持続性に欠けます。根本的な解決に繋がらず、同じ問題が繰り返し発生したり、新たな問題を引き起こしたりする悪循環に陥る可能性が高まります。

例えば、顧客からのクレームに対して、その場しのぎの謝罪や補償で対応しても、クレームの根本原因を究明し改善しなければ、同様のクレームが再発し、企業イメージを損なうことになりかねません。

3.現代に求められる「本質にアプローチする力」

こうしたリスクを回避し、変化の激しい現代ビジネスで成功を収めるためには、「物事の論理的な繋がりをしっかりと構造的に捉える。それによって全体を理解すること」が不可欠です。

そして、その結果として「本質的なところにアプローチをする力」が極めて重要になります。これは、表面的な問題に囚われず、深層にある原因やメカニズムを突き止め、最も効果的な解決策を導き出し、実行・検証する能力を意味します。

この力がなければ、どれだけ熱意や努力があっても、成果に繋がりにくい時代になっていると言えるでしょう。

3. 現代においてロジカルシンキングの重要性が高まる理由

前述の通り、ロジカルシンキングは職種を問わず、「すべてのビジネススキルのベース」であり、同時に「鍵」となる思考法です。

つまり、ロジカルシンキングを習得することで、他の様々なビジネススキルも相乗的に向上するということです。

• プレゼンテーション能力の向上:
伝えたいメッセージを論理的に構成し、聞き手が理解しやすいストーリーラインで提示することで、説得力が格段に向上します。聞き手の疑問を先読みし、適切な根拠を提示する力も養われます。

• 企画立案能力の強化:
課題設定から目標設定、戦略策定、具体的な施策に至るまで、一貫した論理に基づいた企画は、実現可能性が高く、関係者からの評価も得やすくなります。

• 交渉力の向上:
相手の立場や主張の背景にある論理を理解し、自身の主張を論理的に展開することで、感情的な対立を避け、双方にとって納得感のある合意形成に繋がりやすくなります。

• マネジメント能力の向上:
チームの目標設定、メンバーへの指示、課題解決の支援など、あらゆるマネジメント業務において、論理的な思考は不可欠です。目標達成への道筋を論理的に示し、メンバーを納得させ、導く力が養われます。

• マーケティング能力の強化:
市場や顧客のデータを論理的に分析し、ターゲット設定、プロモーション戦略、製品開発など、効果的なマーケティング施策を立案する上で、ロジカルシンキングは必須です。

このように、ロジカルシンキングは、ビジネスパーソンとして成長し続ける上で、欠かせない強力な武器となるのです。

4. 体系的に学ぶ!実践ワークで身につけるロジカルシンキング講座のステップ

このような「すべてのビジネススキルの土台であり、かつ鍵である思考法」であるロジカルシンキングを、効果的に身につけるための講座の構成は、非常に理にかなったものとなっています。

第1章:ロジカルチェンジ — 論理的整理の基礎を築く

この章の目的は、「すでに結論の出ている文章・情報を論理的に整理する力」を身につけることです。

ロジカルシンキングの第一歩は、目の前にある情報を「使える形」にすることです。私たちは日々、会議の議事録、資料、報告書、ニュース記事など、様々な「結論の出ている情報」に触れています。この章では、これらの情報をただ読むだけでなく、どのように分解し、要素間の関係性を見出し、構造化して整理すれば良いかを学びます。

例えば、ある企業の成功事例や失敗事例の情報を与えられた際、それを単なる時系列で追うのではなく、「成功要因は何か」「失敗の根本原因は何か」といった視点で情報を切り分け、論理的な繋がり(因果関係、構成要素など)を整理するワークを通じて、思考を「論理的な形へと変化(チェンジ)」させる基礎力を養います。

情報の分解、グルーピング、優先順位付けといった、ロジカルシンキングの土台となる「型」を習得する段階です。

第2章:果てなき戦い — 結論を自ら導き出す探求の旅

第1章で得た整理力を基盤に、この章では一歩踏み込んで、「そもそも何を解決すべきなのか、解くべきテーマを明確にし、結論を自身で導き出すスキル」を身につけます。

ビジネスの世界では、答えが最初から用意されていることは稀です。

むしろ、「売上が伸び悩んでいる」「新しい市場を開拓したい」といった、漠然とした問題やテーマに対して、自ら課題を設定し、解決策を探り、結論を導き出す必要があります。これはまさに、未知の領域に挑む「果てなき戦い」とも言えるでしょう。

この章では、与えられた情報から真の問題点を発見し、解決すべきテーマを明確にする「問題特定」のスキルを磨きます。

そして、その問題に対する仮説を立て、それを検証するための情報収集や分析を行い、最終的に論理的な根拠に基づいた説得力のある「結論」を導き出すプロセスを実践的に学びます。この過程を通じて、クリティカルシンキングや課題発見力も同時に高められます。

第3章:ロジカル解放 — 実世界での課題解決へ

そして最終章では、第1章、第2章で培ったスキルを全て活用して1つの課題に取り組んでいただきます。

これまでの学びは、あくまで理論と基礎練習でした。この「ロジカル解放」の章では、より複雑で現実的なビジネス課題に挑戦することで、身につけたスキルを実社会で通用する「生きた力」へと昇華させます。

第1章で学んだ情報整理のスキルを駆使して課題の全体像を把握し、第2章で養った問題特定と結論導出のスキルを用いて、最適な解決策を立案します。情報が錯綜し、多角的な視点が必要となるような課題に対して、これまでの学びを総合的に適用し、論理的な思考を実践する機会となります。

この集大成のワークを通じて、自身の思考が「解放」され、どんなに複雑な問題に対しても、自信を持って論理的にアプローチできる実力が身につくことを目指します。

まとめ:ロジカルシンキングで、あなたのビジネスを次のステージへ

「自分の話をうまくまとめられない」「会議で話がどこに行ったか分からなくなった」といった悩みは、多くのビジネスパーソンが経験することです。しかし、これらの悩みは、ロジカルシンキングという強力な思考法を身につけることで、確実に解決へと導くことができます。

ロジカルシンキングは、現代の「膨大かつ変化の激しい」情報社会において、「問題が複雑化、多様化」する中で、「本質的なところにアプローチする力」を養うための不可欠なスキルです。それは、単一のスキルにとどまらず、「すべてのビジネススキルの土台であり、かつ鍵である思考法」なのです。

この思考法を体系的に学び、実践ワークを通じて身につけることで、あなたの頭の中は整理され、コミュニケーションは円滑になり、そして何よりも、どんな問題にも自信を持って論理的に立ち向かえるようになります。

今こそ、この強力な思考法を学び、変化の激しい現代ビジネスで成功を掴み、あなたのキャリアを次のステージへと押し上げましょう!

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ロジカルシンキング基礎 実践ワーク1

【DAY1】ロジカルシンキング研修 v9.pptxPPTX
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